下川町のこと

北海道下川町の基礎知識
TOWN FACTS

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座標(下川町役場)

44°08‘01’‘ N
142°38‘19’‘ W

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森林面積

約90%(町の面積における森林面積の割合)



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人口

人口約:2,884人(令和6年5月現在)
人口密度:約5人/1平方km、東京なら約15,000人/1平方km

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町章



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開拓元年

1901年

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国からの受賞/選定

2005年 過疎地域自立活性化優良事例表彰総務大臣賞受賞
「北国の厳しいしばれ(寒さ)を楽しもう!」
2008年 環境モデル都市
2010年 過疎地域自立活性化優良事例表彰総務大臣賞受賞
「森林(もり)と大地と人が輝くまち しもかわ~森林共生低炭素モデル社会の創造~」
2011年 環境未来都市
2013年 バイオマス産業都市
2014年 地域再生計画の認定
2017年 第1回ジャパンSDGsアワード内閣総理大臣賞受賞
2018年 SDGs未来都市
2022年 ゼロカーボンシティしもかわ宣言

環境未来都市(H28年9月1日)

神奈川県横浜市3,732,794人
福岡県北九州市956,846人
富山県富山市418,460人
千葉県柏市417,184人
北海道下川町3382人

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町の木

トドマツ

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町の花

エゾリンドウ

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町の有名な農作物

フルーツトマト、小麦、アスパラ(グリーン・ホワイト)

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手延べうどん

日本最北の手延べうどんの町

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アイスキャンドル

アイスキャンドル発祥の町

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万里長城

15年かけて、2000mの万里長城  運ばれた石は15万個以上

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五味温泉

天然の含二酸化炭酸水素塩泉温泉

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待機児童

0人

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スナック

7店

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バイオマスボイラー

北海道で初の木質バイオマスボイラー

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林業/木材の町

7社

“しもりん”が紹介!しもかわの生い立ち

1859年

まだ、だれも踏み入っていない下川町内の名寄川やサンル川に松浦武四郎さんが出かけて行って、詳しく調査をしたよ。

1901年

岐阜県の高鷲村(現、郡上市)から25家族が下川町に引っ越してきて、土地を切り拓きはじめたよ。 これが下川町開拓のはじまりになったんだ。

1919年

新しく線路が作られて、名寄市と下川町の間に鉄道が通ったよ(名寄線)

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1926年

三井鉱山という会社が下川町にきて、サンルに埋まっている金属を掘り取る作業を始めたよ。(サンル鉱業所)

1941年

三菱鉱山が下川町内に埋まっている金属も掘り取り始めたよ。(下川鉱業所)

1960年

下川町の人の数が、今までで最高の数になったんだ。(15,555人、3,210世帯)

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1980年

下川町に住む人が、急にたくさん町から出ていってしまって、「過疎化」という状態にな っちゃった。しまいには、北海道で1番過疎化が進んでいる残念な結果になってしまったんだ。。。(7,713人、2,315世帯)

1983年

下川鉱業所をお休みにしたよ。

1986年

サンル鉱業所もお休みにしたよ

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1986年

荒れた土地を切り拓いて畑を作る時に出た石を使って、中国の万里長城を参考に下川町でも石積みを始めたんだ。

1986年

アイスキャンドルを下川の冬のお祭り会場で初めて飾ったよ。

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1989年

名寄市と下川町の間に電車が通らないことが決まって、線路もなくなってしまったよ。

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2000年

下川町の万里長城築城の長さが2000メートルでついに完成!

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2001年

下川町が名寄市を中心に近くの町と、一緒の町になるかどうかを考える会が作られた。

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2004年

名寄市と一緒にならないことを決めたんだ。


下川町イメージキャラクター「しもりん」プロフィール

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誕生日:12月1日(町制施行日)

性 別:妖精なので性別はありません

性 格:好奇心旺盛、頑張り屋

趣 味:アイスキャンドル作り、石積み(特に下川町の万里長城)、休日に五味温泉でゆっくりすること、スキージャンプの観戦

好きなもの:下川町の森林、手延べ麺、トマトジュース、下川町の野菜

逆境を乗り越えていくまち下川のDNA

これは、下川が現在に至るまで、幾多の苦難を乗り越えてきたドキュメンタリーである。

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未開の地の開拓

1870年代、原生林が生い茂り、半年もの間、雪に覆われている過酷な自然環境の北海道は、「えぞ」や「えみし」と呼ばれ、ヒグマは生息しても人は住めるところではないと思われていた。 …が、1901年、岐阜県高鷲村(現郡上市)から25戸60名ほどが下川に入植。開拓の鍬がおろされた。翌1903年には、岐阜県、新潟県、福井県などからの移住者が相次いで入植。開墾が進められ、翌1903年には米の試作にも成功し、この地で生きる糧を得た。
1910代まで続々と入植者が増えた下川は、農林業など各種産業の成長、人口の増加と社会の順調な発展に伴って1924年に現在の名寄市から独立。1926年にサンル金山、1941年に下川銅山が創業し、まちの盛衰を大きく左右した鉱業も基幹産業の一つとなった。

大火からの復興

1956年、一の橋地区で大火が発生し213戸が全焼。翌1957年には下川市街地でも大火が発生し121戸の店舗や工場などを全焼した。特に一の橋地区は大半を焼失したが、下川市街地とともに目覚ましい復興を遂げ、1960年の国勢調査ではまちの人口が過去最多の15,555人を記録した。

災害からの復旧

1964年からは、3年連続の冷災害に見舞われ、農家経営が逼迫。その煽りを受けた農協も1967年に財政再建団体となったが、この窮状からも8年をかけて脱却した。同じ頃、林業もまた苦境にあった。1964年以降、木材の輸入が完全自由化となり、安価な外材が市場を席巻する中、1981年、湿雪で500haものカラマツ林が被災した。3億円を超える被害額となるも、森林組合がバーベキュー用の木炭とコンロをセットで売り出し、起死回生のヒット商品を生み出した。

市民活動の活発化

下川は、1960年代の高度経済成長に伴う都市圏への人口集中、1970年代の国策や産業構造の変化に伴う基幹産業の衰退が重なり、人口が急激に減少。1980年の国勢調査で人口減少率が北海道1位、全国4位を記録した。さらに、1983年に下川銅山、1986年にサンル金山がともに休山、1989年にはJR名寄本線も廃止となった。 このような状況に危機感を抱いた住民は、町外から人を呼び込もうと、農地を造成したときに出た不要な石を活用し、石積みを体験できる万里築城の築城を1986年にスタート。13万人を超える人々が参加して全長2,000mの万里長城を完成させた。さらに、冬の寒さを逆手にとり、バケツに張った水を凍らせて作るアイスキャンドルを発案。下川では冬祭りの主役となり、今では北海道の冬の風物詩となっている。

まちが消える危機を回避

2000年に地方分権一括法が施行され、自治体への地方交付税の大幅な削減と、合併した自治体への財政支援というアメとムチにより、平成の大合併が推進された。下川町も2003年に近隣市町村と協議会を設立し、合併の可能性について協議。合併か単独か非常に難しい判断だったが、住民との会議や懇談、アンケートの結果、合併せずに単独の市町村として存続していくことを選択した。

人口減少にも一筋の光

しかしながら、人口減少は少子高齢化を伴って進行し、各種産業が衰退。地域経済は依然として厳しい状況が続いていた。このような状況を打開すべく、2008年に環境モデル都市、2011年に環境未来都市、2013年にバイオマス産業都市など、国のモデル地域等の選定を受け、経済的・社会的・環境的価値を創出する持続可能な社会を目指し、地域づくりを進めてきた。この結果、自然動態は依然減少が続くものの、社会動態は近年増加に転じており、人口減少に歯止めがかかりつつあるといった成果が現れている。

逆境を乗り越えていくまち下川の船出

下川は、基幹産業の衰退や自然災害、まちが消滅する危機など、窮地に追い込まれる度、決して諦めることなく、その苦難を乗り越える道を選んできた。日本の総人口が減少局面を迎えた中、下川では近年、地域の人口減少という構造的な難題にも、一筋の光が見えている。 先人の英知と弛みない努力、そして何よりも、逆境に打ち勝たんとするフロンティアスピリッツは、下川のDNAとして脈々と受け継がれている。



下川は、あと一歩。もう一歩のところにいる。

しもかわのワーク・ライフ・リンクな暮らし

仕事と、暮らし。どちらも大切で、人生には欠かせないものです。

「ワーク・ライフ・バランス」という言葉もあるように、仕事と暮らしを個別に取り上げ、時には仕事を、時には暮らしを優先させるという考え方もあります。けれども仕事は暮らしの一部で、分断されているものではないはず。下川町では、暮らしと仕事がお互いに、それぞれの価値を高めてくれるライフスタイルを「ワーク・ライフ・リンク」と名付けました。コンパクトな町だからこそ、仕事と暮らしがなだらかにつながり、グラデーションを描いていることを実感できます。そんな「ワーク・ライフ・リンク」な暮らしを、下川町で実践している方々を、ムービーでご紹介します。

シモカワワークライフリンクVol.1 児玉光さん(下川町森林組合)

シモカワワークライフリンクVol.2 麻生翼さん(NPO法人森の生活)

下川が目指す未来「2030年における下川町のありたい姿」

下川町は、将来の課題に今から手を打つため、地域住民が中心となって下川版SDGs『2030年における下川町のありたい姿』を策定しました。

「誰ひとり取り残されず、しなやかに強く、幸せに暮らせる持続可能なまち」を目指し、下川町独自の7つの目標を元に町民主体でまちづくりを行っています。 それを受け、2017年に「第1回ジャパンSDGsアワード SDGs推進本部長賞」※1を受賞、2018年には「SDGs未来都市 SDGsモデル事業」※2の選定を受けました。

URLhttps://shimokawa-life.info/sdgs/

環境未来都市

※1ジャパンSDGsアワード:SDGs達成に資する優れた取組を行っている企業・団体等を、SDGs推進本部として表彰するもの
URLhttps://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/award/index.html

※2「SDGs未来都市」構想:優れたSDGsの取組を提案する地方自治体を「SDGs未来都市」として選定し、中でも特に優れた先導的な取組を「自治体SDGsモデル事業」として選定して支援し、成功事例の普及を促進する国の取り組み。
URLhttps://www.chisou.go.jp/tiiki/kankyo/index.html

医療について

ちょっと困ったときに頼れる地域の病院と、緊急時に安心な隣接市の総合病院。小さな町ですが、ここで暮らす人にとって当たり前のものとして医療環境は守られています。

「町民の主治医」3人がそろう町立病院

町立下川病院には内科、外科、小児科があり、緊急時は休日や夜間でも対応してくれます。内科医2名と外科医1名、旭川からの出張医を含めた体制は、人口規模が同程度の市町村と比べて、とても恵まれています。

もしもの時は大きな病院まで20分

24時間対応の救命救急センターを擁する名寄市立総合病院まで車で約20分。病院へのアクセスは都市部より恵まれているかもしれません。専門の医師が現場に出向く「ドクターカー」の運用など、連携も進んでいます。ドクターヘリは旭川から約25分で到着します。

下川ならではの養生や予防医療も

豊かな自然と、その恩恵を受けた天然食材や温泉。下川には、心と体が喜ぶ環境がそろっています。刺さないハリで体を根本的に整える治療院「森の小さな鍼灸室」には町外から通う人も。森歩きと薬膳料理、温泉、鍼灸治療を組み合わせた滞在型のプランもあります。

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緊急時は土日や夜間でも対応してくれる町立下川病院

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◎森の中で五感を研ぎ澄ませ、心と体をリフレッシュする森歩き

町立下川病院
URLhttps://www.town.shimokawa.hokkaido.jp/kurashi/kenkou/hoken/byoin.html

アロマセラピーと漢方茶のお店「二十日-はつか-」
URLhttps://aroma-kampo.com/

五味温泉の滞在プラン「心と体の癒し旅」
URLhttp://gomionsen.jp/yakuzen/


福祉について

下川は若い移住者が多い一方で、高齢化の「先進地」でもあります。だからこそ、これからの社会で豊かに暮らすための取り組みが全国に先駆けて進んでいます。

頼もしい町立施設がそろっています

町立の特別養護老人ホームやデイサービスセンター、高齢者向け賃貸住宅、障がい者支援施設などがあり、町が責任を持ってサービスを提供しています。もちろん、民間のグループホームや有料老人ホームも充実。どちらも、下川らしい顔の見える関係性が特長です。

エネルギー自給の施設で助け合う暮らしを

市街地から約12㎞の一の橋地区にある「バイオビレッジ」。木の温もりが伝わる長屋風の建物に若者から高齢者までの26世帯が暮らし、除雪などで協力し合っています。町内の他の集落でも同様の構想が進行中。制度の下地には、困った時に助け合う風土があります。

さらに未来を見据えた構想も

光センサーによる高齢者の見守りなど、新しい仕組みを積極的に取り入れている下川町。高齢者がさらに快適に下川町で暮らせる空間づくり(下川版CCRC)も検討されています。

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一の橋の食堂「駅カフェ イチノハシ」は地域の売店としての機能も担う。レジ横には調味料や軽食がずらり

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地域の高齢者が集まって介護予防を図る「いきいきサロン事業」。定期的に外出や軽運動、工作などを楽しむ

町内の高齢者入所施設一覧

  種類 名称 所有・運営者
介護福祉施設 特別養護老人ホーム あけぼの園 町(直営)
  グループホーム なごみの家 株式会社川島総合サービス
    ふるさと NPO法人ふるさと
  有料老人ホーム ともの家 株式会社川島総合サービス
介護福祉施設以外 高齢者向け賃貸住宅 ぬく森 町(町社会福祉協議会が指定管理)
    生活支援ハウス 町(直営)

高齢者向けサービス(町立)の紹介
URLhttps://www.town.shimokawa.hokkaido.jp/section/.assets/%E3%81%9D%E3%81%AE%E4%BB%96%E3%81%AE%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9-16ebe630.pdf

障害者向け施設(同)
URLhttps://www.town.shimokawa.hokkaido.jp/section/yamabiko/index.html

バイオビレッジの概要
URLhttps://future-city.go.jp/interview/pdf/01_shimokawa_2018.pdf

下川町福祉・医療人材募集ポータル
URLhttp://shimokawa-fukushi.net

生活の情報

商店街や主要施設が半径1㎞以内に集まったコンパクトな市街地は、自転車や徒歩で負担なく回れます。ご近所さんと物々交換したり、自分で育てたもぎたての野菜や採りたての山菜を味わったりするのは、下川ならではのぜいたくです。

買い物

スーパーマーケット1店のほか、豆腐店、精肉店、酒店、ホームセンター、薬局、衣料品店、生花店、コンビニエンスストアなどがあります。町民の中には野菜を育てたり山菜を採ったりする人や、鹿などの猟師さんも多いので、おすそ分けをいただく機会も。

金融機関

北星信用金庫下川支店、北はるか農協下川支所、下川郵便局が市街地に集まっています。郵便局は一の橋、上名寄の各集落にも。隣接の名寄市には北洋銀行や北海道銀行の支店があります。

通信

町内全戸にテレビ電話が設置され、端末間の利用は無料です。公民館や図書室、フレぺ(桜ヶ岡公園)、コモレビ(まちおこしセンター)にはWi-Fiが整備されています。

レジャー

市街地から約5㎞の五味温泉は、国内では珍しい天然の炭酸泉。町外からもたくさんの人が通っています。フライフィッシングの聖地・名寄川での釣りや、山岳会が企画してくれるピヤシリ山やウエンシリ山への登山も人気。下川スキー場のロープリフトは無料です。

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味わいのある店が並ぶ商店街。夏には緑がまぶしいカフェのテラス席で軽食と立ち飲みを楽しむ「バル」のイベントが開かれることも

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血圧などに良いとされる「含二酸化炭素水素塩泉」の泉質を誇る五味温泉